薬剤師やってます。

勤務・薬局経営を経験した薬剤師が業界の話題からつぶやきます。子供を亡くしたため、精神世界のハナシもあるかも。

医療ケアマネの経験談・チャッカリ独居の人達

看取りは血縁者でなくても構わないんだ、と思った2例

 

Aさんはアル中。男性。妻に先立たれて悲しみからアル中になってしまい、寝たきりとなり褥瘡までできた。褥瘡の手当てに呼ばれ、訪問するとそこには赤の他人の年上の女性が。

彼女は、オムツを替えたり、褥瘡の洗浄を教えるとそれもやってくれ、結構役に立つ。重宝なので、つい、色々頼んでしまった。

男性の実の子供たちは、「女」が気に食わないのだが、遠方に在住しているため彼女に頼らざらるを得ない。「女」はチャッカリ、男性のお金で、男性の家に居座り、生活している。スナックで知り合った仲らしい。

遠くの親戚より近くの他人、との言葉通りのケースだった。

 

Bさん女性は、がん末期で自宅には介護する人が誰もいないのに、強い希望により退院してきた。退院すると早速、保険会社にチャッカリ、携帯から電話。受け取り人は、「カラオケあらし」の店長。カラオケで知り合ったそうだ。

他人が生命保険の受け取り??不思議に思ったが、ご主人は精神科に長期入院中とのこと。

女性はがんの痛みが強く、体力も衰弱し、ベッドから落ちて、そのたびに「カラオケあらし」の店長から電話がくる。「だってホッてはおけない!」そうだ。赤の他人だけど、鍵を預かり、日夜、看病している。

女性はとうとう、再入院となり、店長の話によると、「病院中に響きわたるような痛みの叫び声を聴きながら」かわいそうな女性を看取ったそうだ。亡くなった後の自宅のレンタルベッドの引き渡しも店長が行った。

これなら、保険金の受け取り人になるのも、ハナシはわかる。

 

人生の最期の時、「唯一の大事な人」は血縁者とは限らないらしい。

 

 

 

医療ケアマネが経験した孤独死2例

孤独死にもいろいろあると思う。

周りに医療者がいても、これは孤独死だな、と思う例2件。

1つ目

Aさん(男性)は数年前に離婚して独居だったが、脳梗塞の後遺症のため、発語がうまくできず、時々かんしゃくを起こす利用者だった。介護サービス事業者が訪問した時、台所に倒れていて、救急車で救急病院へ搬送された。

しかし、彼は人に迷惑はかけたくない、と、緊急連絡先を誰にも明かしていなかったため、病院では治療も手術もできなかった。その後、意識を取り戻す事なく、病院で死亡したが、入院費を払う人がいなかった。こんなケースは役所に預けられ、生活保護に指定され、彼の貯金は公庫に没収され、入院費は生活保護費から支払われたと聞く。

2つ目

Bさんは50歳代全般の若い介護サービス利用者だった。

事業に失敗したのか、事情があるようで、独居で、がん末期、お金もカスカスだが、最後まで人に頼らない決意があるようだった。毎朝、彼から当社にメールがくる。「おはようございます、今日も生きています。血圧××体温××体調は××」

しかし、呼吸が苦しくなった時、彼は在宅酸素を拒否した。お金がないから。

医師もこれには困ったようで、必死で説得にあたった。結果、酸素は利用してくれる事になったが、最終的には緩和ケアに送られ、看取られた。治療費は遠い親戚が払った。

 

2つの経験したケースをみると、人に迷惑かけない看取りというのはあり得ないと感ずる。又、2人とも意思強固な男性であったと。それだけに、なんともやるせない結末だ。

 

誰か教えて 良い死に方

2017年がん統計予測(がんセンター)公表される。

2017年のがん罹患数予測は101万4,000例

罹患数上位、1位は大腸、以下は胃、肺、乳房(女性)、前立腺

がん対策推進基本計画では、75歳未満年齢調整死亡率を10年間で20%減少することを目標としている。

2015年の75歳未満年齢調整死亡率は、2005年からの10年間で15.6%減少した(92.4 → 78.0; 人口10万対)。

 

がん患者数は増えているけれど、75歳未満の死亡率は減少している。

この意味は、75歳以上に死亡する人が多くなっているという意味?

それとも、がんが治る人が多くなっている、という意味?

老衰で亡くなった日野原先生のように、がんを患ったまま老衰で亡くなる、っていうパターンを国は勧めているの?

 

死に方は、職業と関係ない

www.nhk.or.jp

blueの師匠の最期も似ていた。

師と仰ぎ、尊敬していた人が、弱くなり、涙を流し、必死にしがみつこうとする・・

最終的にはがんが脳に転移して、あるいは鎮痛剤が作用して、せん妄が現れ、本来のその人ではなくなってしまうんだ。

そうとわかってはいても、なんだか、自分の軸の部分がガラガラと壊れてしまったようで・・

自分の存在は、気づかないうちに周囲の人の価値観から作り上げられているのだと思う。

頭の中のシナプス接続のように複雑に。

わからないから悪魔のしわざ・・ではすまされない、今の医療。

認知症の方と話をしたり、契約したりする機会が多いケアマネとしては、脳の働きを知る必要がある(自分なりに)と考えます。が、考えれば考えるほどわからないのが脳。

ある老人ホームで:

・・彼「ここに入って」自分の腕を指さす 「ここに来るんだ」と今度は足の親指を指さす。「協力者はいる。だからいつかはできるんだ」とうなずく。

・・スタッフ「それは、今夜されるんですか?」

・・彼「いや、今日はしないよ」

・・スタッフ、安心する。

 

ある若年性認知症の方との会話。

彼はみたところ、どこも悪くなさそう。普通の男性にみえる。周囲の人との会話も普通にできる。でも、上記のような行動を取るのです。マカ不思議。

 

病名不明の彼女の家で:

・・看護師「お熱測りましょう」

・・彼女「いいです。帰って下さい」

精神病院に入院して

・・スタッフ「お食事しましょうね」

・・彼女「いらないって言ってるでしょ。帰って下さい」

 

彼女は、数年間同じセーターを着たまま着替えなかったセルフネグレクトです。ひたすら拒否をするのです。汗と垢で皮膚にカビが生えても、暑さ寒さ、痛さ痒さも感じないのです。でもジュースなど置いておくと飲むので、空腹は感じるようです。ある特定の事柄に関した会話だけは普通にできるのが、又、マカ不思議。

 

全く別件ですが、卵巣奇形腫の女性の抗NMDA受容体脳炎 というのを最近知りました。昔、魔女といわれたが、実は、この病気だったのではないか、という。腫瘍を取り去ると脳炎の症状が治るようです。

神経内科の先生も卵巣腫瘍を診断しなければならない時代になったといいます。総合診療科を標ぼうしている病院が多くなりましたが、専門かつ総合的能力でAIに対抗!

これからのお医者さんの姿ですね。

 

AIとか、ITCというけれど、悩むなあ

照明つけるだけで誤作動  ・・・病院のテレメーターが照明の電波やスマホ使用により

誤作動する、という。入院中の人の命にかかわる問題。日経9月10日

 

AIスピーカー グーグル日本上陸・・・AIスピーカーは日本語を理解し、話しかけるだけで家電製品を操作したり、音楽やニュースを流したりする機能があるという。日経9月11日

 

いずれにしても、AIが普及していく流れは止まらないのは確かです。

氾濫する電波を、どうやって制御するのか、制御できないまま、進むしかないのでしょうね。

 

最近、辞書を引いたことがありません。ググった方が楽だし、医薬品添付文書の検索も、昔は厚い添付文書集がメーカーから送られてきたものですが、今はそんなものは存在しないでしょう。変化がありすぎて、メーカー自体が存在し続けることがむずかしくなっているし、添付文書アプリで検索したほうが正確で速いですからね。

一方、電波から取り残された高齢者が、我々のお客様です。

このギャップ、どう扱うか、悩むなあ。

 

 

 

少ない報酬の取り合いですウ

介護度改善で報酬上げへ 利用者の自立評価・・・・日経9月7日

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要介護度が、例えば2の人が1に下がると、該当事業所にご褒美がもらえる仕組みを作る、ということらしい。

以前から役所では検討されていたが、業界の見方は懐疑的。

想像されるのは、まず、悪くなりそうな人が敬遠されるだろうということ。

良くなるのは、入院中に介護調査を受けた場合。当然、介護度は高く認定されるが、

退院して疾病が治れば介護度は下がる。別に事業者が努力せずとも、ご褒美がもらえてしまう!

一方、いくら努力しても、90歳の人の介護度が改善するとは思えない。

ンン、ということは、利用者によってもサービス度合いを変えるという現象が起きるのか?

いずれにしろ、どの程度の報酬金額になるのか、によりますねえ。

悲しい程の少額であれば、こうして書いていることさえ、バカらしい・・・