薬剤師やってます。

勤務・薬局経営を経験した薬剤師が業界の話題からつぶやきます。子供を亡くしたため、精神世界のハナシもあるかも。

不思議の国のお客様達

 大学病院で研修していた時代、目薬は錠剤(または顆粒)を蒸留水に溶かして使用するものも多かったのですが、全部薬局内で薬剤を溶解し、容器に充填して患者に渡していました。

大学ですから、1回に3本とか5本とか、普通でした。片手で数本をいっしょに持っていかに早く溶かすか、で、早くできる者の価値がもちろん上でした!

 

ところが、野に出てから、お年寄りのお客様より白内障のカタリン点眼にクレームがあり、「溶かさないで」と言われたので、錠剤は錠剤のまま、蒸留水と別別に(要するにメーカー仕様のままで)渡すことにしました。

使用直前に患者が自分で溶解することになりますが、この方が製品の安全性保存性は高いです。

 

その結果、蒸留水だけを点眼していた(ずっと何年も)患者がいた事が判明し、又別の患者からは、「もらった目薬に薬剤が入ってなかった」というクレームもあったり。

 

薬剤が入ってなかった、という件はメーカーに不良品として対応させましたが、真実は今でも不明です。こたつの中に落ちているかどうか・・・までは検索できないので。

 

まあ、どのようにしても、絶対的な方法はない、という事。

説明したって、聞いてない、と言われれば終わりだし・・

見えない、から眼薬が処方されるワケで、書いても見えないのですから。

 

しかし、今回の事例も不思議です。

呼吸を楽にする吸入剤で数十回分の薬剤が入っているのですが、

「使用しても目盛が下がっていかない」というクレームに製品回収してみると、

目盛は使い切った状態で0 に。

プライド傷つけるような質問もできないですし。

メーカーも呼んで確認したのですが、お互い、力なく笑うほかありませんでした・・・。

薬局にとっては、7000円ほどの薬剤は高額の印象ですが、

メーカーにとっては、おそらくお客様との間を行き来して「あんたが悪い!」と責任の所在を明らかにしたところで、かえって高くつくでしょうから、すんなり返品処理してくれたのにもうなずけるものがあります。

担当MRさん、ごめんなさい。